閉店する街の本屋さん

先日、駅前の街の本屋さんが閉店しました。

僕が上京した時からあった本屋さんです。

どうやら、時代の波に押し流されてしまったようです。

学生の頃はよく立ち読みをさせてもらいましたが、

時々店番のお父さんに怒られてもいました。

こっそりヌードの写真を覗くときの

トキメキは今は懐かしい限りです。

そんな本屋さんたちは今どんどん閉店しています。

アマゾンやツタヤなどの新しい形態に太刀打ちできなかったのです。

そういう小生も最近はアマゾン一辺倒の本買です。

もはや街の本屋さんによることはありません。

しかし、人は勝手なもので

いざなくなる段階になるとなつかしみ、惜しみの気持ちに駆られます。

どうしようもない潮流に逆らえないことは充分承知しているはずなのに。

なくなってもいいと決めたのは消費者自身の筈なのに・・・・・。

街の魚屋さんが消え、八百屋さんが消え、酒屋さんが消え、

文房具屋さんがどんどん消えてゆきます。

少しづつ昭和の生活が消滅しているのです。

それはまるで自分の一部が少しづつなくなってゆくような感じです。

自分も人生のピークを過ぎて

少しづつこれまで蓄えたものを無くしていっているのでしょう。

街の本屋さんの閉店の教訓は

どんな古い女で退屈になってしまっても

しっかり通ってあげないと同じように店じまいするかもしれません。

もし失うことが辛いなら

出来る限り長く愛おしむしかないのです。

ちょっとセンチになった出来ごとでした。