女を見る目

毎日の私の地下鉄での通勤風景です。

朝は始発駅から乗車するために大よそ、40分間座ってきます。

帰りは途中乗車のために座れるか座れないか

その日の運と勘次第です。

というのは途中で乗り換えの人が比較的いるので

その人の前に立つ事が出来れば途中から座って帰ることができます。

昨日はいつものように7時過ぎに帰宅の途につきました。

少し寝不足もあって何とか座って帰りたいと思い、

どの人の前に立つか、

どの人が途中乗り換えそうか

ちょっといつもよりは気を入れて車内を見まわしました。

すると乗車口の左隅とその隣の席の前にはだれも乗客が立っていません。

左隅にはおじさんが寝込んでいます。

その右隣は35歳くらいの女性がお約束のようにスマホをみています。

さてどちらに欠けるか思案のしどころです。

取りあえず二股をかけたような状態で前に立ったのですが、

次の駅には乗り換えも多くあり、期待できます。

しかし、もしどちらかが下りない場合は乗客も増えるので

どちらかを選ばなくてはなりません。

二人とも次の駅では降りませんでしたが、

次の駅が近づくと女性は顔を上げてきょろきょろしています。

この女、乗り換えは近いな!

この場合は寝ているおじさんよりは

当然誰しもこの女性を選択するでしょう。

勿論、小生もこの女性は乗り換え真近と読み

この女性の前に位置することを選びました。

さあ、次の次の駅に電車は滑り込んでいきます。

すると女性はスマホから顔をあげて

どの駅なのか探っている様子です。

おお!

降りるのか??

期待に胸は膨らみます。

するとその隣のおじさんが

やおら目を覚ましてさっと降りて行きます。

女性はまたスマホに見入ります。

しまった!!

読み違えた!!

おじさんの席には前の駅で乗り込んできた

ビジネスマンがまんまんと坐していきます。

今度は女性の右隣りの座席の前の場所も空いています。

そこには男性がまたまた熱心にタブレットを見ながら座っています。

この人はどうやら早めに降りそうにないな。

おじさんの席を射止めたビジネスマンは

乗りこんできたばかりだし

やはりこのキョロキョロ女が可能性が一番あり!

しかし、次の駅でも女はおりません。

駅が近づく度にキョロキョロするのに・・・・。

車内はもう一杯状態です。

すると次の次でタブレット男が降りていきます。

そしてビジネスマンもまた降りて行きます。

後から乗ってきたやつらに座席は次々奪われていきます。

しかし、駅に近づくたびきょろきょろする女は

期待を持たせつつも降りていかない!!

結局、この女最後まで乗っていました。

だったら駅が近づくたびにキョロキョロするな!!

小生の打ちのめされた心が切なく叫びます。

私は大きな忘れ事をしていました。

思わせぶりな振る舞いは女の常道です。

そういつも女のこの生態に振り回されてきたのでした。

やはり自分には女を見る目がない・・・・・・

そんな自省の念にかられた一日の終わりでした。